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2018年1月31日 (水)

近い将来特許の出願件数と商標の出願件数が逆転する…

前回の記事では、国内特許出願の件数が激減する見通しを推察した。

他方で、商標出願は、バイ・バイ・ゲームのようにうなぎ上りに増加している。

昨年では16万件を突破した。

おそらく今年も増加していき、近い将来は20万件に至って、特許出願件数と逆転するのではないだろうか?

この背景として、法改正により、新しい態様の商標出願が増加したことである、と主張する弁理士もいると思うが、

それ以外の商標も増加しているのなら、根本的な原因としては弱い。

やはり、個人的に思うことは、上田氏による大量の商標出願である。

どのような目的で出願しているのか不明だが、

自分(自社)と関係のない業務までダースで出願している有様だ。

さらに、出願印紙を支払わないのが、気味が悪い。

(せめて当初から出願印紙を払えよな)

このような気味の悪い出願に対抗するため、世間的には商標に対する注意が引き寄せられているのかもしれない。

また、巷の弁理士が、このような気味の悪い事例に注意喚起を促し、依頼人の商標出願の動機づけ形成に役立てているのかもしれない。

しかし、自社の商標については、出願して、権利化しておかないと、

後で、酷い目にあう。

実は私も独立して間もない頃、15年くらい前に、クライアントに似たような経験があった。

このときは、商標権の譲渡の事例で、不当に高い額を要求されていた。

もっとも相手の商標権は、昭和時代に先に出願されていて、細く使用されていたようである。

それを平成のベンチャー魂で起業した若者がいて、メディアで宣伝して全国展開し、事業を広げてきたときに、商標権の警告と譲渡の交渉が始まった。

相手はこちらがお金があるという前提で、ゆすってきた。

このベンチャー企業も最初から商標マインドがあれば、出願して権利化できたけれど、

あとの祭りなわけだ。

私は警告を受けたときの相談から関与していたので、どうすることもできず、

交渉だけで、結局はそれなりの代償を支払う羽目になった。

こういう経験があってから、商標はお金を借りてきても出願しておくべきであると、

いろんな場所で相談に対応している。

このような苦い事情があるので、

最近の商標出願件数の増加は、経営者にとって誠に賢明な対策であると考える。

上田氏の行為による影響か否かは不明であるが、

経営者が自社の商標を守り、ひいては事業を守るという方向に進んでいるので、

弁理士としては誠に嬉しい限りである。

なお、商標権の侵害事件では、否認するのはかなり厳しいと考える。

特許権のように複雑に絡み合う要素も少ないので、非類似と主張することは至難の技である。

不使用や先使用の抗弁の重要度が高くなるが、

それは抗弁での話であるから、訴えられると、実に弱い印象を受ける。

そういうわけで、

商標出願が特許出願の件数を上回ることは、商標で苦い経験をした私の中では至極当然の結果でもある。

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