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2019年6月16日 (日)

勝ち残る特許事務所のアプローチ

 

毎年、弁理士試験に合格し、新規登録する方がいる反面、

 

決して少なくない弁理士登録の抹消者数。

 

 

以前の特許ブームは、過ぎ去り、今や斜陽的な業界に変わりつつある弁理士業界。

 

新たな取り組みが必要です。

 

 

私は、以下の3つの要素に問題があるとみています。

 

1.特許権の活用がうまく出来ない

 

2.特許取得までの過程が複雑で、時間と経費が過大

 

3.特許訴訟に要する時間と経費が膨大で、特に損害賠償額で特許権者に不利な判決ばかり

 

 

 

今回は、1.の特許権の活用について

 

 

日々の実務や大学院の研究のなかで多くの依頼人にヒアリングをした結果、

特許権に期待する効果(メリット)は、人それぞれです。

 

 

ショックを受けたのは、弁理士側が想定しているものとは大きく異なるということです。

 

ということは、我々弁理士の立場として、

 

依頼人の特許取得の動機を的確に把握し、その事前期待を上回るサービスを行うために、

 

徹底的なヒアリングが必要だということです。

 

多くのケースでは、依頼人は特許取得をしたいという前提で特許事務所に来所されますが、

 

その延長レールで、依頼人と契約し特許出願に着手しては、依頼人の事前期待を上回ることはできないと予想されます。

 

【例】

依頼人

本質的なニーズ⇒(思考ロジック)⇒手段のウオンツ

(ニーズは頭の中)⇒(思考ロジックは頭の中)⇒(特許出願という手段の選択に至って問い合わせ)

 

 

我々弁理士がみえるのは、

 

依頼人の特許出願という手段に対するウオンツのみです。

 

依頼人はその前提として、本質的に欲求であるニーズをかかえており、依頼人側の思考ロジックを経て、ウオンツとして表出化されています。

 

 

特許事務所の依頼に対するアプローチとして、

ウオンツばかりを追いかける結果、現在の安売り合戦の過当競争の状態になりました。

 

 

しかし、いくら安売りで出願依頼を追いかけても、

 

依頼人のニーズが満たせない以上、依頼人はその特許出願という手段のチョイスが間違っていたことを事後的に気づくことになります。

 

そうなれば、今後、特許出願という手段のウオンツは抱かないでしょう。

 

 

特許事務所としては、依頼人のニーズを的確に把握できるヒアリング能力と、適正な手段(ウオンツ)を選択・支援できる実務能力が必要です。

 

そして、特許事務所のアプローチは、依頼人のウオンツではなく、ニーズに応える方向に向かうべきです。

 

 

特許権の取得は、あくまでもひとつの手段。

 

しかしながら、特許権の取得によって思いがけない効果を享受できることがあるくらいその効果は未知といえます。

 

 

今後の特許事務所の役割として、以下に示す3つの事項です。

 

・特許権によって実現できる効果の把握

 

・その効果によって依頼人のニーズに応えるか否かの判断

 

・依頼人のニーズに応えるための支援(特許取得+α)

 

 

この3つの遂行は、特許事務所の弁理士と、依頼人との信頼関係が必要になりますので、

 

とても時間がかかります。

 

それは、知識科学のSECIモデルによっても証明することができます。

 

 

 

そうであれば、特許事務所の関与の仕方は様々であり、

 

低価格競争ではなく、高価格のサービスを依頼人の満足のもとで提供することは十分に可能だと考えています。

 

 

 

ここで重要なことは、特許取得という枠組みをいったん外すというアプローチです。

 

弁理士はすぐに特許に向かいますが、依頼人のニーズを把握し、それを適えるようにするために、手段を一緒に考えるべきだということ。

 

 

そのためには、弁理士側に特許以外の多くの引き出しを準備しておく必要がある。

 

この引き出しのバリエーションを、是非、弁理士後の自己研鑚として修得して欲しいと思います。

 

 

 

 

モノの売り方がわからない依頼人がいれば、マーケティングやセールスを勉強・実行したり、

 

モノの作り方がわからない依頼人なら外注業者を一緒に探したり、

 

モノの製造に際し許認可が必要なら、許認可申請したり(場合によって行政書士登録する)、

 

 

もっとたくさんのステージがあるはずです。

 

 

それらのステージで活躍できるよう、弁理士はもっと貪欲にスキルや技能を磨くべき時代です。

 

 

 

そのことを、私は「芸」と呼んでいます。

 

 

芸道の途とは、士業の道に通じるものだと思います。

 

 

 

全ては、依頼人のニーズに応えるためです。

 

 

 

 

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