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2020年2月23日 (日)

弁理士による中小企業支援の内容


弁理士の業務は、主として出願・権利化ですが、それ以外の業務で何があるかについてあげてみます。
ここでは、中小製造企業を支援する顧問弁理士の立場を前提とします。

・先行技術調査、他社出願動向調査
 顧問先で権利化する際にどれくらいの期待度をもって調査するか
 他社の技術開発の先読み
 他社特許との抵触回避、情報提供、他社の特許侵害のチェック

・顧問先発明者との発明相談・発明発掘
 顧問先発明者と定期的に技術相談を行い、発明の発掘協議
 いきなり発明はありますか?と発明者に質問すれば、『ない』と返答されるので、最近の設計業務の変更箇所や取引先からのクレーム内容に合わせた設計変更、ビジネスモデル変更等を詳しくヒアリングして、発明を発掘します

・顧問先生産工場の見学
 顧問先の生産工場で常に機械や装置を実際に見て、改良点や工夫点を現場の生産技術者等からヒアリングします。
 このとき技術的問題点をヒアリングできれば、改良設計のテーマになります。
 私はここが一番楽しみです。

・顧問先職務発明規程の構築支援
 中小企業では職務発明規程がないところが多いため、顧問先事情に合致した規程を作成します。契約書のひな型をコピーするのではなく、顧問先の事情に特化した内容に作り変えます。特に発明者に対する『相当の利益』については顧問先の内情に大きく関係する条項になり、ここをどのように策定するのか、弁理士の力量が問われます。

・顧問先の採用支援
 特に地方の中小企業は人材不足です。これをどのように解決するのか、もし弁理士がこの分野に長けているのなら、とても大きなアピールポイントになります。人材採用コンサルタントとして活躍できるでしょう。中小企業にとっては良い人材確保のニーズが上位を占めます。

・顧問先の従業員トラブル解決支援
 顧問先の従業員で悩みを抱えている人や精神的にダメージを追っている人、モチベーションが下がっている人、人の悩みは尽きません。労働コンサルタントやカウンセリング等で第三者が介入することで状況が変わることもあります。第三者だから素直に言える、第三者だから経営者にはっきり報告することができるというのがアピール・ポイントになります。弁理士業務とは関係がありませんが、発明発掘等で発明者と仲良くできていれば、心が開くということもあります。

・資金繰り支援
 特にスタートアップ起業の場合、資金繰りが厳しい状況にある企業がとても多いのです。これも弁理士業務とは関係がありませんが、資金繰りのために銀行等に提出する事業計画書等の作成支援を行うことができれば、とても魅力的です。

・マーケティング・販売チャネルの開拓支援
 これも弁理士業務に限ったことではありませんが、マーケティングや販売チャネルの開拓の経験があれば、顧問先の売り上げに直結します。
 知財の出願業務の資金も回収できます。


以上ですが、他にも無限にあると思います。

私は、現在、最適な職場労働環境を構築するための研究や社労士資格の取得に向けて頑張っている状況です。
労働法も完璧に理解して活用しながら、会社の決まり事や従業員の行動レベルからも見直す必要があり、どれも一般化することはできません。
弁理士業務とは直接関係のない業務でも、多くの課題解決のニーズがあります。

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