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2006年8月24日 (木)

根拠条文の大切さ

弁理士試験の答案を書くにあたってもう一つ重要なことがあります。

それは、根拠条文です。

弁理士試験は条文を問う試験である以上、条文という根拠に基づいて論じていく必要があるからです。

基本問題は、もちろん、応用問題や事例問題でも、根拠条文が非常に重要です。

論点や判例についても、条文でクリアに判断できないところが争点になりますので、根拠条文はその前提となり、同じく重要です。

長い間、答練の添削をしていると、基本問題は根拠条文が書かれているのに、論点問題や判例を問う問題になると、根拠条文が一切登場せず、基本書に記載されている論述のみがそのまま書かれていたりします。

受験生の中には根拠条文を軽視している人がいるようですね。

このような答案は、正しく書かれているのですが、条文を問うという弁理士試験の性格からすれば、不完全答案になります。私が採点者なら、合格点をあげられません。

論点であろうと判例であろと、その議論の前に、問題提起があるはずであり、その問題提起は、条文の文言が必ず関係しています。その指摘をすることなく、本論に入っても説得力が出ません。

また、答案上の根拠条文は、ひとつの理由付けにもなります。

この条文があるから、このような結論になる。まさに、その通りですよね。

そして、条文だけでは判断できない場合に、その条文の趣旨が初めて登場して、趣旨の観点から結論の妥当性を決めていきます。

絶対に、条文の文言→趣旨という順で検討します。

答案には、これでもかというくらいに根拠条文をあげて欲しいくらいです。

ただ、根拠条文の間違った使い方が多いのも現実です。

例えば、利用発明の定義に、利用発明とは、○○をいう(72条)。

72条は、後願の利用発明の実施を制限する条文です。72条のどこにも、利用発明の定義は書かれていません。

別のケースでは、例えば国内優先権の各要件を書いて、根拠条文は、41条とだけ書かれているのも気になります。

41条1項などのように正確に書きたいものです。

このような点にも、細心の注意を払う必要があります。

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