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2006年9月11日 (月)

意見書の書き方

日曜日は、自宅で仕事をしていた。

先ずは、2件分の特許明細書の修正。

この件については、図面の変更に合わせて、特許請求の範囲を変更した。

このような修正は、なかなか手間がかかるが、なんとか修正を完成させることができた。

早速、月曜日に、クライアントへ納品の予定。

次に、別の案件について、拒絶理由通知に対する検討をしていた。

この件は、クライアントから対応指示を頂いていたので、その指示に基づいて作成すれば良いのであるが、

その前に、補正での限定の仕方や意見書の書き方などを見直す意味も含めて、

先日購入した、「新・拒絶理由通知との対話」(著:弁理士稲葉慶和)の実務本を精読した。

この本は、特許庁出身の弁理士である稲葉氏が書かれたものであるが、実務書としては、かなり優れた本であると思う。

拒絶理由通知書に対しては、なにか無機質で冷たい感じのイメージしかわかないのであるが、

上記実務本は、拒絶理由通知書に隠れた審査官側の意図をうまく表現したものである。

また、普通の読み物としての面白さもある。

上記実務本には、拒絶理由ごとに項目を分けて実務レベルで詳しく説明されているのであるが、

私がよく貰う特許法第29条第2項違反(いわゆる進歩性なし)に対する意見書の書き方を読んで、今後の実務において参考にしたい内容を見つけた。

私は、進歩性を有することを主張するため、意見書には、引用例との相違点を含め、厚めに論述しようと考えていたが、

実は、ゼイ肉だらけの意見書は、審査官に良い印象を与えないようだ。

例えば、たいていの意見書には、補正後の特許請求の範囲をそのまま写して説明されていると思うが、これを書く意見書は、ゼイ肉付きのものになる可能性が大きい。

私も意見書では、請求の範囲をそのまま写している部分があるので、今後は改めなければならない。

なお、上記本に書かれている意味は、意見書において、特許請求の範囲を説明すればNGだという意味ではなく、特許請求の範囲をそのまま写すことがNG(違法ではないが)であるという意味である。

少し難しくなるが、特許請求の範囲(特に、引用例との相違点)をわかり易い文言で説明する必要はある。

また、引用例に書かれている内容についてそのまま写すようなことも考えものだ。

その実務本では、意見書には、

「引用例には、本願発明の特徴である……という要件を有し、それにより……という顕著な効果を達成することについて何も記載がありません。したがって、そのような引用例に記載のものに基づいて本願発明を当業者が容易になし得るものではないと確信します。(上記本のP43の一部を抜粋)」

という記載をすることにより、スリム化できることが詳しく書かれている。

意見書は、このような記載の仕方で十分なのだそうだ。

上記例はほんの一部であるが、上記実務本には、各拒絶理由に対する措置において、目からうろこが落ちるような記載が満載されている。

弁理士実務では、実際の事件を経験することが最も重要だと考えているが、上に紹介した稲葉弁理士の本は一読する価値が十分にあると思う。

弁理士、あるいは特許の仕事をしている実務者の方は、一度通読してみては如何でしょうか?

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コメント

西村先生へ:
コメントする所を間違えてしまいました。
答案の感想②の欄に今日のコメント書いてしまいました。
そちらにコメントありますので、お手数ですが、そちらを御覧頂ければ、幸いです。
今後とも宜しくお願いいたします

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