PCT出願が流行っています!
今日で、年度末の仕事日は終了しました。
今振り返ると、3月は忙しかったですが、私の場合は、1年を通して慢性的に忙しくしているので、3月だけ特別というわけではありません。
ただ、3月は、クライアント企業内での締め切りがあるので、その辺は気を遣います。
来週月曜日は、4月になりますが、気分を一新してさらに頑張ります。
さて、最近は、弊所における受任件数の中で、PCT出願の割合が多くなってきました。
特許庁における統計を見ても、PCT出願件数が増大していることが判ります。
PCT出願は、日本語でも認められ、日本国を指定すると、当然ながら、日本でも権利化することができます。
当初から国内出願して日本だけで権利化を図る場合と比較して、
PCT出願すると、将来において権利化を希望する外国に移行させることができます。
現時点で、具体的に、権利化する外国が決まっていなくても、とりあえず、PCT出願することにより、国内移行手続をとるだけで、容易に国内段階に移行させることができます。
また、PCT出願すると、サーチレポート(国際調査報告)を貰え、権利化の可能性を探ることができます。
特に、日本国に移行させて、審査請求すると、サーチレポートと同じ内容の拒絶理由がきたりします。
このため、早い段階で引用文献を知ることができます。
このPCT出願は、弁理士実務においてよく利用されるようになりました。
このことは、弁理士試験において、PCT及びそれに対応する国内法の条文の重要度が高くなることを意味すると、私は考えています。
弁理士試験の試験科目で、条約というと、少し距離が遠いような、別世界のような感じがして、普段の勉強からも敬遠されがちですが、
実は、PCTやパリ条約は、勉強すれば、すぐに得点に反映されるオイシイ科目なのです。
ただ、PCTを勉強するときには、受理官庁、国際事務局、国際調査機関、国際予備審査機関に大きく分けて、各機関の役割やつながりを、先ず理解します(細部は後回し)。
この理解だけでも、精神的苦痛が和らぎます。
あとは、条文を手続きの流れに従って理解していくのです。
このとき、国内法との関係で、PCTを勉強していくと、記憶に定着し易くなります。
現在では、PCT単独の論文試験はありませんが(私としてはPCT単独の論文試験には大賛成です)、
多肢試験の他、特許法などの論文試験の中にも登場してくることになります。
実務でも重要、弁理士試験でも問われる、おまけに得点反映率が高い、さらに精神的苦痛が和らぐ、
となると、
弁理士試験の勉強時間を割いて、
PCTを徹底して勉強することも、「よし」、でしょう。
いずれにしても、PCTはめちゃめちゃ重要ですので、しっかりと理解しておく必要はあります。
最近のコメント