起業家は、決して安売りするな!
いろいろな経営者会に出ていると、
起業後、間もない社長にもよく出会う。
起業直後という時期は、寝る間もないくらい忙しい。
また、その忙しさもすぐにお金にならないものばかりである。
このような時期、
とかくやりがちな大きな間違いは、自分を安売りすることである。
当初は、自信がなく、お客の気を引こうとして、
泣く泣く、報酬や売値を下げてしまう。
また、お客も足元をみて、値切ろうとする。
しかし、値段の競争は、やがて過当競争になる。
まるで、底無し沼だ。
何事にも、相場というものがあり、
相場から高すぎることも、逆に安すぎることも、NGとなる。
こういう私も、独立当初は、弁理士報酬を下げ、お客の機嫌をとっていた。
まるで格安弁理士のように(笑)。。。。。。
ある程度、仕方がないことだが、
今では、これは大きな間違いであると確信している。
事実、値段競争でお付き合いが始まったクライアントとは、
現在、ほとんど取引がない。
なぜ、取引がないのか?
理由は、弁理士報酬が安すぎたためだ。
それはつまり、
報酬か安いと、ストレスになり、仕事に対する気持ちが重くなる。
特に、適切な報酬のクライアントと取引が始まると、
報酬の安い仕事に対するやる気が失せ、
どうせ安いのだから、後回し、あるいは、この程度で十分であろうと、
おのずと仕事に対する限界を勝手に決めてしまい、妥協し易くなる。
このような仕事は、苦痛以外の何ものでもない。
そのような状況でした仕事は、良いはずも無く、
それは、大方、品質に反映されている。
それがクライアントに伝わると、
次から仕事のオファーがこなくなるし、
こちらも、安い客を追いかけることはない。
これは、起業直後の人間の心理として、ごくごく普通のことである。
士業に限らず、何の商売でも、同じことが言えると思う。
しかし、安売りは、絶対にダメ。。。。。。。。
安く売り出した瞬間に、そのお客とは長続きしないと考えた方がよい。
結局、何の意味もなく、ストレスたけが残るのだから。
現在、独立してから5年が経ちますが、
おおよそ、弁理士標準報酬額で統一している。
これによって、クライアントが大幅に増加し、売り上げも大きく跳ね上がった。
安くしていた当初よりも、クライアントが増加している点に注意したい。
なお、おおよそとしているのは、
例えば、起業しようとする個人がいて、
この会社、面白そうと感じたお客には、
投資の意味を含め、弁理士報酬を安くしている。
これは、誰かに強要されているのではなく、
ただ、自分がそうしたいからである。
結局、値段というものは、相場で決めるものであり、
必要以上に安くすると、お互いにとって何のメリットもないという結果になる。
それと、ご存知でしょうか?
値切るお客ほど、クレームが多くなるという事実。
これは、どの業界の社長も、口にしていることである。
起業家は、ボランティアでない限り、必要以上に安くしないこと、
肝に銘じておくべき事実である。
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