« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »

2012年2月29日 (水)

独立後の5年間を凌げるか!

弁理士の資格を取得して、独立を夢見られている人も多いと思います。

あるいは、独立したものの、まだまだ先行きが不安という方もおられるはず。

そのような人のために、参考になれば幸いです。

私の事務所も、お陰様で、今年で9周年を迎えさせて頂きました。

てさぐり状態で独立して、ここまで生き残れたのも、クライアント様のお陰です。

さて、

独立当初は、私も営業マンにならざるを得ませんでした。

何のコネもなく独立したからです。

営業の日々。

営業がこんなに楽しくも、辛いものだということを悟りました。

1件受任しては出願。

1件受任しては出願。

権利化業務の基本です。

これが連続している状態であれば、良いのですが、

そんな保証もありません。

それが一番つらいところですよね。

税理士の場合、

顧問契約制になっているので、切られない限り、毎月の収入が確保できます。

しかし、

弁理士の場合、そんな業務体系ではありません。

このため、常に新規顧客を開拓しないと、兵糧攻めの状態になります。

営業あるのみです。

そんな中、なんとか5年間、耐えられれば、ちよっとだけ心に余裕が出てきます。

それは、過去の特許出願の拒絶理由通知が発送され、これに対応するチャンス(弁理士としてはビジネスチャンス)を頂けるからです(商標の場合はもっと早いですが)。

拒絶理由通知に対応しますと、手数料を頂けます。

これが、なぜ出願後から5年かと言いますと、

出願してから3年で審査請求をします。

そして、審査請求から2年を経て最初の拒絶理由通知が発送されます。

今の特許庁の審査速度であれば、

このサイクルはある程度計算に入れることができますので、

これをひとつのきっかけとして、事務所の体系を作ることもできるのです。

事務所を大きくしたい人も、

私のように弁理士職人に徹して事務所を大きくしない人にも、

誰にでも共通することだと思います。

弁理士として独立後、5年間なんとか凌げるよう、工夫してくださいね。

追記:

独立後、5年間が経てば、安心という意味ではありません。

日々、弁理士としての研鑽と、営業努力が必要です。

私も弁理士として商売していく限り、これらの努力をストイックに続けていきます。

弁理士になって10年が経ちました

弁理士になって10年が経ちました。

早いですね。

30歳で弁理士取得して、もう40歳になっています。

この10年間、いろいろな経験をさせて頂きました。

が、

まだまだ、やりたい仕事やチャレンジしたいことがたくさんあります。

弁理士の仕事も、全てを経験しているわけではありません。

弁理士歴10年といえども、まだまだひよっこです。

弁理士歴30年、40年という先輩もおられますので。

弁理士の平均年齢も、48歳前後ですね。

もちろん偏差は当然ありますが、

弁理士会の研修に出ても、私は、年齢的にも、見たくれ的にも、若い方です。

まだまだ未熟。

初心を忘れず、

ひとつひとつ努力していきたいと思います。

2012年2月28日 (火)

遊技機の特許明細書

パチンコやパチスロの特許明細書を作成することがあります。

最近の遊技機の明細書は、複雑怪奇なものが多く、かなりの実力がなければ、

お客様の満足を得られません。

「かなりの実力」というのは、遊技に関する深い知識、複雑な制御関係の知識、

パテントプールで採用されるような権利構築のスキルと、審査実務スキルなどなど。

そして、100頁を超えるかのような明細書のボリューム。

さらには、ペラ1枚の提案書からの肉付け。

全てが要求されます。

他の技術分野のものとは、明細書作成も審査も毛色が異なり、

遊技メーカーのレベル要求も強い。

かなり特殊な知識・スキルが要求される分野でもあります。

普段、パチンコやパチスロをしない人(私もそうです)なんかは、かなり手を焼くことでしょう。

しかし、

やり遂げると、充実感というか、感無量というか、なんか大仕事をやりとげたという満足感みたいなものが出てきます。

実感です。

また、遊技メーカーの知財担当者の人たちも、みんな良い人ばかりです。

なんか波長が合うんですよね。

少し前から、私が発明者からヒアリングして、特許明細書に仕立てるチャンスを頂き、

いろいろなことを企画・経験しています。

外部の人間ということもあり、なかなかうまくいかないこともありますが。

このような経験も楽しいですよ。

残念ながら、

私の実力不足を実感しており、クライアントのニーズに応えられていませんが。

単に、発明が特定された提案書を受任して、

それを事務所の机上で特許明細書にするよりも、

発明者と話しながら詰めていく方がはるかに楽しいですもん。

このような仕事も、事務所を独立しているからこそ経験できるのでしょう。

なんたって、自分の判断だけで、クライアントへの事務所の関わり方を決定して、

すぐに行動に移すことができます(勤務していると、所長や上司の許可が必要です)。

このような経験をさせて頂くと、弁理士としてのやりがいも一層強く感じられます。

2012年2月27日 (月)

スペインと日本の弁理士試験事情

あくまでも私のサーチしたところですが、

スペインの弁理士試験には、外国語の科目があるとのこと。

英語が必須で、あともう一つできる言語があれば良い。

そうすると、

スペインの弁理士は、

最低限、母国語であるスペイン語と、英語をマスターしていることになります。

外国語の科目が試験にあることは、実務的にみれば納得できます。

日本のように大きな事務所の国内担当で仕事する弁理士には、

日頃の実務に英語力が要求されることはありません。

しかし、

いったん独立すると、必ずやPCT出願に触れるケースが出てきます。

PCT出願すると、

移行時に英語へ翻訳をしたり、

現地代理人と英語でやりとりしなければなりません。

このときに英語力(読み・書き)が必要になります。

私のように小さな事務所を運営している弁理士にとっても、

英語は避けて通れません。

あともう一つの外国語と言えば、日本の弁理士の場合、どこが適当でしょうか?

出願件数的に言えば、

中国語や朝鮮語になるでしょう。

ドイツも多いですが、実際は、英語で足ります。

権利化時のクレイムの翻訳文としてドイツ語が必要になりますが。

中国語や朝鮮語は意外に習得されていない日本の弁理士が多い中、

これらの言語ができれば、差別化も可能だと思います。

それにしても、日本の弁理士試験や継続研修に、

英語関連の科目が欲しいところです。

スペインの弁理士試験が良いお手本になると思います。

2012年2月26日 (日)

虚栄心の強いヒトへの雑感

事務所開業してこのようなことがありました。

すぐに人が必要になったので、弁理士を募集したのです。

そして、事務所に面談に来て頂くと、

「先生は、どこに住まれていますか?」

「先生の自宅は、持ち家ですか?大きさは?」

「車は、何に乗っていますか?」

「どんな時計していますか?」

終始、このようなことばかり質問される。

このヒト、何しにきたんやろ。

おそらく、このヒトが憧れているのだろうけど、

このようなタイプは、虚栄心の強い人に多い。

私とは、対極に位置するタイプであり、同じサイドで仕事なんかできるわけがない。

(この人がお客様ならば、うまくいくと思うけど……)

弁理士の仕事に興味がないのは確かなようだ。

幸か不幸か、このような物では、私の心の平和が維持されません。

仲の良い弁理士仲間にも、このような表面的なものにこだわる人がいますが、

やはり虚栄心の強い人が多いですよ。

その方の価値観までを否定するつもりはありませんが、

私とはうまくいかないと思います。

私は、地道に畑を耕し、耕した分だけ、誰にも搾取されずに得る。

(搾取されずに得るといっても、税金という形で国に搾取されているけど)

そのためには、徹底して努力する。

このような生き方の人が大好きなのです。

追記:

上とは反対に、虚栄心の強い人がお客様だと仕事しやすいです。

弁理士サイドとお客様サイドでは反対の結果になります。

その虚栄心を刺激するような提案をすれば、快く承諾してくれたりして頂けます。

ただし、結果が全て。

(結果とは、お客様が望まれている目標(目的)そのものです)

提案した結果に責任を持ち、絶対に実現しないといけません。

ここにカラダがはれるか否か。

プレッシャーが強烈ですが、結果にカラダをはり、お客様の希望をかなえる人であれば、弁理士の仕事もうまくいくと思いますよ。

2012年2月25日 (土)

事務所勤務時代、それは退屈でつまらない日々の連続でした。

私は、約7年間、特許事務所に勤務して、資格取得後、間もなくして独立しました。

いま振り返ると、事務所勤務時代は、修行といえる日々でした。

実務を習得するための期間ですので、そこに楽しさを求めることがタブーになるかもしれません。

しかし、私も生身の人間ですので、良いモチベーションで楽しく仕事したいと考えるのも許されるはずです。

事務所勤務時代は、ノルマに追われる日々でした。

自分の報酬に合致したノルマがあり、週ごとに成果が所長室に張り出されます。

それは棒グラフになっていて、ノルマ額と実績額とが対比されており、一目瞭然です。

当然、ノルマが高いと、ひとつひとつの仕事が流れ作業的になります。

このため、お客様との共感というのがなかなか生まれませんでした。

期限内に処理したか否かだけです。

また、

弁理士実務は一人で完結する仕事が大半です(特に権利取得までのプロセスでは)。

このため、チームを組んで手術に取り組む外科医のように、

仕事を通じて、他の所員との共感が生まれることもありませんでした。

このような日々は、私にとって、退屈で詰まらなかった。

就職難の今考えると、贅沢な悩みかもしれませんが。

ですから、毎日、駅で立ち食いそばで凌いでも、独立したいという気持ちでした。

そして、事務所独立して、9年が経ちました。

金なし、コネなし、信用なしの何も無い状態からのスタートでしたが、

希望を持ち、充実した日々を過ごさせて頂いたと思います。

全てが自己責任です。

ですが、日々、夏休みであるかのように、わくわくした時間を過ごしています。

それは、お客様と共感する何かがあるからだと思います。

そして、お客様に喜んでもらえることを自分で決めることができます。

ノルマに追われることもなく、他の所員との人間関係もありません。

私には、このような仕事の仕方が一番合っているようです。

2012年2月23日 (木)

価格破壊が進んでますね!

価格破壊。

弁理士業界も、例外では有りません。

いろいろなホームページを見ると、特に商標で価格破壊が進んでいますね。

デフレ感が強い今の経済状況では、ある程度は、やむを得ませんが、

それにしても、ひどい状況ですな。

顧問税理士に聞くと、

税理士業界でもダンピングが凄いらしい。

弁護士事務所も今後はそうなることでしょう。

でも、

価格を下げて、客を集めるなんて、アホでもできるやり方です。

折角、事務所を構えたのなら、

もう少し工夫して、価値を売る事務所にしたいところ。

他所ではできない強みが必ずあると思うけど。

独立したときに、差別化のポイントが業界安値や底値なら、長く持たないと思うよ。

安値は安値を生む。底値は底値を生む。

いつしか、貴所を上回る安値や底値の事務所が出てくるだろうね。

お客様が納得してお金を払ってくれる仕組みを作らないと、

独立していても、面白くない。

単なる御用聞きと同じでしょ。

それを考えるのが所長の責任。

と、まぁ、偉そうなこと書いていますが、

私も日々、これに頭を悩ましています。

2012年2月22日 (水)

自分の特許出願で拒絶されそうになる

あるクライアントの特許出願を行い、

そのとき、同時に審査請求と早期審査請求、さらには早期公開請求を行った。

早期公開請求をした目的は、敢えて書きませんが、クライアントのご希望でした。

本件に関しては、早期審査請求をしているので、

出願日から約2ヶ月で特許査定(一発特許)になりました。

ちょうどそのタイミングで、

クライアントから実施例を追加したいという報告を受けました。

本来は、国内優先で入れるような変形例の追加です。

当然、先の出願が特許査定になっているので、国内優先権を主張できません。

通常は、特許料を納付して特許公報が発行されるまでに出願したいところです。

ところが、

本件は、早期公開請求をしていたため、特許料の納付のタイミングにかかわらず、公開されるのです。

幸か不幸か、あまりにも早い特許査定だったので予定が崩れました。

すぐさま、特許庁へ連絡して、公開日を聞きます。

代理人であれば電話で教えてくれます。

その公開日までに別途出願する必要があるからです。

公開日がわかると、あとは時間の問題です。

公開直前だと徹夜を覚悟しなければなりません。

幸い、10日前後ありましたが、本当にその日に公開されるのか否か、

実はもう少し早く公開されるのではないかなど、いろいろな不安の日々でした。

結局は、先の出願の公開前に、変形例を出願できました。

それにしても、自分の出願であっても公開されれば、拒絶の原因になります。

特許法の新規性と進歩性に関する条文ですが、

出願人同一か発明者同一の場合、適用除外になりませんかね・・・。

そうなったときのこと(デメリット)を深く考えていませんが、

自分の発明に基づいて容易に想到できたという規定は、ある意味、当然のような気がするんですけどね。

2012年2月21日 (火)

アクセスカウンタを表示しました

ブログのアクセスカウンタを表示しました。

ちょうど、ブログ表面に向って右側の7桁の数字です。

この数字は、このブログの累計アクセス数です。

2006年8月にブログ始めてからの総数になります。

ただし、携帯電話からのアクセスが除かれており、実際の総数よりも少ないようだ。

アクセスカウンタはフリーブログでは表示できなかったけど、最近できるようになったみたい。

それにしても、ブログのデザイン変更、久しぶり。

これからたまにはレイアウトメンテやろうと思います。

事務所のホームページのコンテンツも更新予定(あくまでも予定)です。

危う過ぎる!日本の貿易事情

日本の貿易が危うすぎる。

貿易収支も重要だが、貿易相手国も重要だ。

ここ数年、輸出と輸入も中国がダントツ1位になっているということだ。

1国に依存する危険度は、貿易にもあてはまる。

2000年までは、米国やドイツが上位相手国になっていたが、

ここ5年あまりで、中国が逆転している。

たしかに、モノが安くなり生活し易くなったが、国内の産業はガタ落ち。

税収が見込めない国家予算も破綻へと前進。

政府は、人口バランスの変化により、働き手が少なく、年寄りが増えたためとしているが、

これが根本的な問題なのでしょうか?

そして、中国は自国に不利と見るや、すぐに他国あるいは他国民を制裁をする国である。

日本領海を侵犯し、日本の正当行為の報復として、レアメタルの輸出を停止するような国家である。

こんなヤクザのような国と取引している日本の堕落した将来も、容易に予測が付く。

考えてみれば、アジアも広い。

中国だけではない。

タイ・ベトナム、インドネシアなどの東南アジアだって、インドだってアジアだ。

ロシアもだ。ロシアは中国を上回る資源大国である。

中東の西アジアもある。

さらに、アジアだけではなく、南米、アフリカもある。

リスクの分散という意味も含め、貿易相手国をバランス良く選定するところから構築しないと、日本の将来はないようだ。

中国は日本にとって必要だ。

それは、現在の貿易事情を含めた経済構造がそのようになっているから。

1990年代、中国は日本の貿易相手国としてそれほど重要な位置を占めていない。

しかし、あのとき、我々の生活は不便だったかな。

日本の財政は赤字だったのか?

橋下大阪市長のような人に、既に死に体の国政をリードしてもらい、破壊⇒再構築することが必要だ。

とりわけ日本の貿易事情は、時限爆弾を持っているようだ。

2012年2月20日 (月)

執刀医・天野ドクター

天皇陛下の手術で執刀医をされた天野医師。

土曜日は、記者会見がありテレビの前に釘付けになっていた。

手術も順調で大成功とのこと(ドクターは、成功宣言には時期尚早としている)。

日本国民として、天皇陛下が手術を無事に終えられて大変良かったと思います。

ところで、この天野医師。

子供の頃から天才肌で何ら失敗無く、順調に過ごされてきた天才医師だと思っていたが、

意外にも、そうではないらしい。

ある記事を読むと、高校生の頃、お父さんの手術をきっかけに医師を志したようだ。

しかも、3浪して日大医学部に進学されている。

いわゆる努力タイプのドクターといえよう。

しかし、その並外れた知的探究心たるはすごいようだ。

全てを知り尽くして、マスターしようとする向上心のかたまりのようなタイプ。

どんなに難しい手術でもこなそうとする意気込みがすごい。

これが現在の超一流のドクターといわれる根源だ。

まさに医師というか、専門職の人間として素晴らしい素質の持ち主である。

専門職にはいろいろな分野があるが、

この天野医師の生き様は良いお手本になろう。

2012年2月19日 (日)

ブラジル特許制度の研修で驚いたこと!

先日、政策研究大学院で開催されたブラジル特許制度に参加しました。

ブラジルに進出する日系企業も多いということからの参加です。

特許制度の内容について勉強するセミナーですが、

驚いたことがありました。

なんと、むこうの審査官や弁護士は、流暢な英語でプレゼンしているのです。

ブラジルといえば、ブラジル・ポルトガル語です。

南米では、英語が苦手との勝手なイメージを持っていましたが、

そのイメージは崩れました。

英語でのプレゼンとは、国際社会では当然かもしれませんが、

はたして我が国の審査官や弁理士は、流暢な英語でプレゼンができるのかと。

今の私の英語力では絶対に無理です。

同時通訳器を使って、日本語で聞いている始末です。

なんか日本というのは、

ある意味恵まれた国であり、別の意味では自分をダメにする甘い国です。

これからの国際社会で生き残るために、

英語でのプレゼンスキルは必要不可欠です。

同じことが、政治家にもいえますね。。

自分に厳しく頑張ろう。。。

2012年2月17日 (金)

特許庁ってユーザーフレンドリーな役所!?

最近、特に思うんやけど、

特許庁って、かなりユーザーフレンドリーにやね。

説明会の職員の方の態度、問合せしたときの応対、審査官・審判官の真摯な姿勢、すべて、一部企業並みのものになっている。

接遇の達人、平林都さんが指導されているかのように(ちょっと言い過ぎ)。

僕自身、弁理士10年歴でこのような判断できる立場やないけど、

我々をお客様とみなして、いろいろ親切に説明してくれはる。

他の官僚とは、かなり違うね。

ただひとつ、書類の作成のルールが複雑やねん。

例えば、住所の番地ひとつにしても、書き方がきまっとる。

ちょっとでも書き方(内容が正しくても)がおかしいと、前例がないとのことで訂正させられる。

この辺が、まぁなんというかロボットですわ。

融通がきかん。

それでも、職権で訂正してくれることも多いから助かってるけど。

僕なんかよく電話で問合せするので、電話交換の人の声、だいたいわかるよ。。。

あっ、またこの人が出たという感じに。

書類の作成上の決まりが多いというのは、ある意味、弁理士の仕事が増えるということやけど。

こう考えると、あまり突っ込みたくもないけどね。

2012年2月16日 (木)

同じ発明でもルートが違えば拒絶されるよ!

PCT出願をして、日本国に移行する移行案件と、PCT出願と同じ内容の基礎出願との間で、審査内容が異なることがあります。

両者に全く同じ内容が記載されていてもです。

なんでやろ。

審査官が異なる場合にこのような事態になるのか。

PCT出願をしてサーチレポートの結果が良の案件、

これを国内移行すると、おおかた一発特許査定になります。

これは想定内です。

しかし、PCT出願をして日本国の指定を取り下げ、生きている基礎出願に対して審査請求することがあります。

なぜこのルートがあるのかというと、

それは、国内移行時に発生する費用(主に代理人の費用)をうかすため。

当然、サーチレポートで良と出ているため、

基礎出願も一発特許を規定しています。

しかし、

先日、進歩性違反の拒絶理由を貰いました。

PCT出願のクレイムと全く同一の内容なのに。

拒絶理由通知をみると、その内容も妥当です。

仕方なく、クレイムを限定した。

特許にはなったが、なんかパッとしない。

権利範囲を限定しているのだから。

これだったら、PCT出願をそのまま国内移行しておけば良かったかもしれません。

今後の教訓にしよう。

2012年2月14日 (火)

最低でも特許査定、最高でも特許査定の中途案件を受任

失礼して、ヤワラちゃんの表現を借りました。

特許査定しか許されない案件を中途受任することがあります。

重~い、重~~い案件です。

元の明細書がしっかり書けていれば良いのですが、

御自身で出願され、拒絶理由通知がきてから受任するケース。

実施例が0.5頁未満の案件で進歩性違反、36条4項違反の記載不備案件などなど。

しかも、絶対に特許査定。それ以外はない。

小企業や個人さんの出願です。

あからさまに、ダンピング要請付きだと、断る理由もあるのですが、

当方の言い値で良いと言われるので、緊張度MAXです。

この類の案件が目立ってきました。

ひとつひとつ全力で特許査定を勝ち取っていくしかありません。

えっ、失敗したらどうするのって?

チャレンジする前から、失敗なんて考えてられるか。

特許査定の切符しかないのだから。

2012年2月12日 (日)

ジュンク堂新宿店、3月末で閉店!

あのジュンク堂新宿店が、3月末で閉店のようだ。

僕としては、非常に残念。

この店は、新宿駅と事務所との間に位置しており、利便度がずば抜けていた。

本も毎週のように購入していたし、立ち読みもさせて頂いた。

僕の情報入手先になっていたのに。

あとには、家電業界が入るらしい。

これはこれで便利だが、ビックカメラは近くにあるのにね。

確かに、ジュンク堂新宿店の近くには、紀伊国屋がある。

紀伊国屋は、ポイント還元セールをしていて財布に優しい。

しかし、蔵書量、雰囲気、広さ、建物のつくり、フロアの広さ、本の状態、店員の態度まで、

全てがジュンク堂の方が一枚も二枚も上だと思う。

これも時代の流れか、非常に残念の一言だ。

2012年2月11日 (土)

独立に最も必要なスキルとは?

最近、時間が経つの早いですな。

1週間、あっという間。

今日は、弁理士として独立するときのおはなし。

たまに、独立を考えている弁理士の方からアドバイスをお願いされますが、

私自身、大したことしていないので、アドバイスなんか何もできませんわな。

しかし、ひとつだけ言えることは、

最も必要なスキルは、

営業に関するものやろな。

漠然やけど、

営業スキルや。

もちろん、営業手段も含むよ。

営業には、弁理士としての実力はあまり関係ないと思う。

だって、あんたの弁理士としての実力、誰も知らんへんし。

自分で実力あるよといっても、うそ臭いやん。

自分の実力は他人が評価するものやから、

その他人と知り合うことが営業やねん。

先ずは、あなたをアピールするところから始めないと何にもでけへんよ。

その営業手段は、

電話営業、fax営業、ホームページ、マスコミ露出、メール、出版、DM、会社訪問などいろいろあるけど。

これらのツールをうまく使って、自分の人柄をアピールせなあかん。

アピールの対象は、あなたの人柄とか、人となり、やで。

この人に任せたいな、と思わせるような営業せなあかん。

このアピールの方法は、人それぞれや。

自分にあったアピールであれば、それでええと思うねん。

営業本も参考になるけど、

あれは、書いた人が成功した特殊ケースや。

特殊ケースは、人が違えば、結果が違う。

むしろ、あれは失敗例を勉強するもんや。

面白いことに、失敗例は、人が違ってもあてはまるよ。あなたにも。

そのためには、自身の人柄・人間性を徹底して鍛えていく必要がある。

僕も修行僧の身や。

人として、商人として、真っ当な人間になる。

このために、徹底的に勉強せなあかん。

結局は、人間性を磨くことが一番重要と思うんや。

その修行は一生続くもんやで。

2012年2月 5日 (日)

その特許、何のために?

弊所には、無料相談サービスがない。

弁理士相談は、全て有料だ。

1時間10,500円。

しかも、1時間限定のみ。

それでも、

無料相談をしている事務所が多い中、一定の需要はある。

うちの相談の最大の特徴は、

特許や商標をとる目的・理由。

何のために権利が欲しいの??????

これを徹底してヒアリングしている。

発明内容を理解するための相談なんかではない。

そして、

動機付けが弱く、ビジョンが明確ではないお客様の出願は受任しない。

もちろん、権利化の見込みのないものも受任しない。

こういうと、

いかにも上から目線であるが、結局はお客様のためなのだ。

権利をとればなんとかなる!

このように考えておられる人も少なくない。

権利に多大な期待をしてみても、

特許証が飾り物にしかならない人があまりにも多いのだ。

1つの特許をとるだけでも、80万円前後の出費。

飾り物を買うぐらいなら、従業員への報酬に回して欲しい。

最終的に判断されるのは、お客様側であるが、

私の弁理士面談は、作り笑顔がない、極めて地味なものである。

2012年2月 4日 (土)

独立から9年が経ちました

今年1月で、創立9周年を迎えました。

すごく早い9年間でした。

自分では時間の早さは感じないものの、

人からそれを実感できます。

例えば、いとこが結婚し、親となっていく様子など、

私の周囲を取り巻く全ての環境から教えられます。

思えば、9年前、仕事のあてもなく、独立をしました。

若気のいたりというか、勢いのみというか。

当時は、独身でしたので、失うもの、なんもなかった。

今振り返って思うと、

やはり営業が命でしたね。

実力があるとうそぶいても、

経験がものをいう仕事ですので、どうにもなりません。

毎日、毎日、お客様にアポイントをとる日々でした。

今は、インターネット(当時は、弊所のホームページがなかった)を使って、

それこそ、いろいろな人にアプローチができます。

営業手段の選択肢が広がっています。

とはいえ、いざ営業というと、

永遠の課題でもありますね。

ものすごい不景気ですが、

いま独立してみるのも良い選択だと思います。

私が独立した2003年当時と比較しても、景気後退しているようです。

乱世・崩壊の世ですので、

思い切った改革が自分と相手にとってプラスになることもあります。

あっっっ、

崩壊といっても、常識的な範囲でお願いします。

僕は、世界に目を向けて、仕事をしていきたいと考えています。

2012年2月 3日 (金)

中国語や韓国語の翻訳文

日本企業が中国や韓国に対して特許出願する場合には、

最終的には、現地代理人に依頼せなあかん。

中国や韓国の弁理士あるいはその翻訳者で、日本語を中国語や韓国語に翻訳すると思うが、

依頼側は、チェックしているのだろうか?

日本語が中国語や韓国語になって戻ってくるのだが、

請求項や実施例までしっかりチェックできているんやろか?

気になっていたので、いろいろな実務者に聞いてみた。

先ず、ある大手企業の知財担当者に伺ったのですが、自らチェックはしていないとのこと。

現地代理人サイドでチェックしているようだ(つまり、現地代理人におんぶにだっこの状態)。

次に、同業者である弁理士に聞いてみた。

回答は、同じで現地頼み。

むろん、現地代理人が優秀であることに違いないが、

やはり何らかの形で、特許明細書を作成した本人がチェックせなあかんやろな。

具体的には、特許明細書を作成した日本の弁理士である。

業務効率や言語能力的にきついかも知れんが、

なんとか中国語と韓国語を習得して、請求項の内容が適切か否か見当せなあかん。

ケースによっては、

日本語を英語にして、それを中国語や韓国語に翻訳するルートもあるやろ。

この場合、当然、

日本語⇒英語⇒中国語(韓国語)

という流れで翻訳することになるな。

この流れやと、

下手な日本語を書くと、中国や韓国の特許出願はゴミ箱行きになるやろな。

理由は、

下手な日本語から英語への翻訳過程で必ず誤訳が生じる。

さらに、英語から中国語(韓国語)の翻訳過程で誤訳が生じ得る。

誤訳の誤訳で、全く別物の出来上がりや。

昔、弁理士試験のゼミで、意匠の類似の類似は非類似と教えてもらったことがあるが、

翻訳も同じやろ。

先ずは、日本語作成能力ということは以前のブログで再三述べてきたところやが、

翻訳結果についても、明細書を作成した本人がなんとかチェックしたい。

-------(ここからは、余談です)----------

英語への翻訳結果は、チェックしてる弁理士が多いと思うけど、

欲いえば、

中国語、韓国語(朝鮮語)、ドイツ語、ロシア語、ブラジル・ポルトガル語…など。

外国語を挙げれば、きりがないけど、

特許出願件数が多い国で英語以外の言語が必要なところから、優先順位が決まる。

僕がお付き合いしているドイツ人弁理士は、ひとりで、

ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、ロシア語までカバーしてる。

アジア言語とヨーロッパ言語の言語思想の違いはあるけど、

きょうび、日本語オンリーというのは、考えもんやな。

2012年2月 1日 (水)

代理人の立ち位置

弁理士は、代理人となってクライアントをサポートする立場やな。

共通の敵?(交渉相手の表現の方が適格やけど)は、特許庁の審査官・審判官になる。

僕も、出願中の案件を中途で受任することがたまにあるんやけど、

原因を聞くと、たいがい前の代理人の悪口やな。

クライアントがいろいろな不満をもってるんやろ。

悲しいけど、僕もクライアントから中途できられるときがある。

僕の場合は、費用が高いという理由があると思う(費用交渉の後で辞任になるので)。

平均的な弁理士報酬やけど、他の激安事務所にお客をとられてるんやろ。

話を戻して、

代理人を替える最大の理由は、なんだと思いますか?

おそらくは、僕のケースのように費用が高いと思われるかもしれません。

はたまた、特許明細書の出来が悪いのかと思われるかもしれません。

ところが、よくよく話を聞いてみると、

実は、

代理人とのコミュニケーションの欠如にあるようです。

それは、

拒絶理由がきたときに如実に表れます。

代理人が特許庁サイドに立ち、クライアントの要望を全く聞いてくれない。

あるいは、小難しい法律論を展開し、お客の満足いかないような対応になっている。

……。

私が経験したところでは、

このような不満がかなりあるようですな。

中でも、特許庁サイドの立つ弁理士というのが、衝撃的やった。

クライアントからすれば、決して安くないお金を払って雇っているのに、

向こうに寝返ったと思うのは当然やろな。

まさに、特許庁の捕虜になった代理人とでも言おう。

もう少し具体的にいうと、

先行技術との差異を導出するための限定度合いにも出てきますな。

特許庁が想定しているような妥協案で安易に権利化させる代理人は、多分、あかんやろ。

ファイトせず、白旗揚げてる。

特許庁の見解が全て正しいとは限らないし、へんてこな拒絶理由通知も少なくない。

このようなときは、多分に、本願発明の技術的理解や引用例の認定に難がある。

意見書だけで反論したり、審査官面接をアポして、審査官とファイトせなあかん。

面接に応じない審査官もおるけど、応じてもらうように努力せなあかんのや。

うまくいくかどうかわからんけど、

代理人は、しんどい思いをせなあかん。

審査官のいうこと、いちいち鵜呑みにしていたら、『貴代理人、おまえはもう死んでいる!』といわれまっせ。

弁理士としての立ち位置は、クライアント側であることは当然。

たがらといって、クライアントの感情をそのまま審査官にぶつけるのも脳がない。

クライアントの要望を良く聞き、理解し、これを技術論・法律論を適用して、真っ当に反論しなければ、チンピラやゴロツキと同じである。

その腕こそが、代理人に要求されるスキルであり、本質であろう。

« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »

2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
フォト

西村知浩の特許事務所

無料ブログはココログ