最近では、弁理士以外の多くの士業において、
本来の独占業務とは別にコンサルティングという言葉がすっかり浸透している。
弁理士なら知財コンサル、税理士から税務コンサル、社労士なら労務コンサル…
名前は、それぞれの独占業務を連想するような形容がついて、造語が出来上がる。
それでは、各士業においてコンサルティングで何を提供しているのだろうか?
私が得た情報では、やはり本来の業務の水平方向に延びた周辺業務をコンサルティングとして支援している人が多い。
弁理士なら、特許調査や侵害調査、
税理士から記帳支援、財務諸表の解読支援、節税支援、
労務なら1号~2号種当たりの周辺人事業務(3号種にコンサルの明文があるが)
これらも当然コンサル対象なのであるが、
やはり、垂直に連続するサービスが欲しいところ。
これを徹底追及すると、
クライアントの目的の実現になり、実は士業の存在意義も同じになる。
ところで、士業がそういったコンサルを提供する場合、
本来の実務とは別の能力・スキルが必要になる。
なぜなら、本来の実務は独占業務の遂行・完成で終焉する短期的なサービスになる。
つまり、点(スポット)で接するサービスが多い。
しかしながら、コンサルティングは、プロジェクトの性質があるため、
始まりと終わりが決定されているとしても、
1年以上にたわるサービスになる。
つまり、面で包括するサービスになる。
それでは、1年以上の長期にわたり提供するサービスとして、あなたは何ができますか?
最もやり易いのは、本来の業務に対して水平方向の周辺業務になることから、上記の回答になるのだろうが、
それではコンサルタントとして失格だ。
そもそも中小企業診断士と技術士以外は、
コンサル業務を目的とした資格ではないので仕方のないことであるが。
やはり各士業がコンサルを徹底しようとした場合、
多くのスキルや資格が必要になる。
フレームワークを何個使いこなせますか(そもそもフレームワークを知っていますか)?
診断士、技術士、PMP、PMIなどの資格やMBA、MOT、専門職の博士号を取得していますか?
この2つのいずれかはマストになるであろう。
こういった努力しないでコンサルと嘯いてもクライアントにとって何の意味もない。
国家資格の議論はここでしないが、
社会人大学院で有意義だと思うことは、
多くのフレームワークの習得と、
それを事例に適用してパワーポイントにまとめ、皆の前でプレゼンするスキル、
を身につけたことに尽きる。
特に、私が在籍するJAISTでは、
個人が発表する機会が多く、とても有意義であった。
国家資格の試験勉強だけでは、とうてい身につかないスキル、
例えば、発表時のオーディエンスとの間の取り方、
聞いて貰えるための場の作り方、
オーディエンスの惹きつけ方、
これらはその場の駆け引きの結果だから、
そのプロセスを自身の発表する場を利用して楽しむという経験はとても貴重である。
これが士業やコンサルタントが、
実務能力の他に、
学術的視点を交えた自己見解を持つ大きな意義でもある。
世の中の専門職は実務寄りであるが、
それだけではもったいない。
JAISTでは自分次第で大きく成長できる場が用意されている。
たくさんの授業もあり、主テーマと副テーマの研究もある。
より多くの人にとって、JAISTで過ごした数年間は自分を改革する大きなきっかけになる。
私は、修士だけではなく、博士号の学位も是非、JAISTで取得したい。
多くの研究をより多くの場で発表したい。
国際学会でも英語で発表しようと思っている。
JAISTは、このような自分が成長していくプロセスを感じることができる大学院である。
JAISTの宣伝になったが、
社会人大学院はそのような要素が多分にあると考えるので、
MOT、MBA等の専門職大学院は特に士業やコンサルタントにとっておススメである。
ちなみに、私は、JAISTの博士前期課程を修了すると、
修士(知識科学)の学位に加え、
MOT修了のサーティフィケイトホルダーになる。
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