知財経営の胡散臭さが半端ない…
知財経営という言葉が一人歩きしている感を受けますが、
文系出身の弁理士で、特許出願の代理経験があまりない経歴の持ち主で、
比較的登録年数の浅い先生が、
特許で市場をコントロールとか、
特許で模倣を排除とか、
知財で経営をするとか、
なんか嘘くさいんだよね。
より正確にいうと、知財経営の意味をわからず、経験もなく、借りてきた言葉を飾っている印象がある。
私は、会社の経営がうまくいくか否かは、事業面ですでに決定されていて、
それを知財で補強していく、
その目的は、
模倣排除の可能性が少し上がること、
自社のオリジナル商品やサービスを知財というカタチに見える化すること、
見える化する反面、ブラックボックスとの差異を認識できること、
…
…
…
あくまでも経営ツールなんですよ。
確かに財産なのは間違いないけれど、事業に活かしてナンボでしょ。
会社の経営なんて、カネの問題、ヒトの問題、マーケティング構築と販路確保、労務の問題、…
これが本質的な財産の要素になります。
競争力は、上記財産の諸要素による相乗効果の生成プロセスしかありません。
知財はこれらの一部の要素を見える化したもの。
より正確には、上記財産の見える部分の一部を権利化したもの。
この程度です。
知財で会社の経営が成功するわけではなく(知財の訴訟で会社が潰されることはありますが)、
経営における間接的な効果の見える化に寄与する程度です。
会社の経営という動的な活動の成果の一部として顕在化させることです。
だから、会社の経営において、知財が先頭に立って議論されることはあり得ない。
私は、このように知財の価値を評価しています。
だからこそ、知財の活用の場において、成果が出るといっても過言ではありません。
結局、知財って?
というクエスチョンに立ち戻って考える。
これが弁理士として、とても重要な姿勢かなぁ、と思うのです。
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