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2018年12月27日 (木)

知財経営の効き目が事業に出た?

実務で知財経営、

私の場合は特許を事業に活用する計画・実践の仕事になりますが、

なかなか特許の効用は計り知れないものです。

問題は、自社の特許の効き目がわからないこと。

その理由は、自社の特許が相手側にとって大きな悩みの種になっているものの、相手側からその悩みがフィートバックされることはないからです。

しかし、多くのヒントがあるはずです。

例えば、それを市場という視点で捉えたときに、

需要がある、オイシイ市場なのだけれど、競合他社がなかなか参入してこないという現象面で出現してきます。

新規参入ができない他の理由もありますが、

最近は固定費がかさむ事業参入はしないことから、おそらく特許が効いてているのだろうと推察されます。

私の経験では、

小物を販売されている業者の商品が雑誌に紹介されると、

お客様からの問い合わせが増加したものの、模倣品が出てきました。

模倣品はたいてい元祖より安く販売されています。

安く提供できる理由は、材質等にお金をかけていない、いわゆる粗悪品。

こういうものが出現すると、

人は安い商品に流れる傾向があるため、粗悪品の全ての要素が内的参照要素として購入者にインプットされます。

そうなれば、高く提供している元祖に対して、質が悪いのに高いというイメージが持たれてしまう。

これが一番厄介な問題です。

そこで、特許出願をしていたため(審査中で特許には至っていない)、元祖の商品を提供しているウェブサイトに、特許出願番号と多少の警告を添えることにしました。

さて、その結果は…?

なんと、模倣品のホームページが無くなり、アマゾン等を利用し販売されていた模倣品が市場から消えてしまいました。

警告状を送ったわけではなく、

販売業者やプロバイダーに削除依頼したわけではなく、

模倣者が自ら模倣品を抹消したのです。

では、模倣品が継続して販売されていたらどうしたか?

もちろん、訴訟の味を覚えた私は、補佐人弁理士として、依頼人を説得して、特許権侵害訴訟を提起していたでしょう。

私的には訴訟に至った方が報酬が増えるので良いという見方もできますが、

訴訟の依頼人にとっては、訴訟を未然に防止することがどれほど重要なのか手に取るようにわかります。

ここで私が行ったことはひとつ。

出願段階でも、出願番号を明示する。

そして、ひと言、警告というか注意喚起を行う。

たったこれだけで、クライアントを保護できる事例もあります。

弁理士に求められているのは、

いかに戦わずに勝つか!

これこそが、弁理士に求められている使命のひとつではないでしょうか?

なお、本事例は該当商品に関する知財戦略の必要性を提起したものでもあります。

1件の特許だけではなく、分割して、そのコンセプトをいろんな形で権利化する。

特許だけではなく、意匠や商標でブランディングしていく。

依頼人の競合他社の動向がわかっているので、

弁理士としても訴訟をせずに関与できるフェーズが増えてくるし、

依頼人も前向きに知財戦略に協力して頂けます。

まさに、WIN-WINの関係だといえると思います。

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