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2020年3月 7日 (土)

特許権侵害訴訟準備書面完成!

東京地裁第40部で行われている特許権侵害訴訟。

前回の弁準期日で、佐藤裁判長から補充要求があった論点を準備書面に補充して提出した。

均等論に関する論点である。


均等論の5つの要件については、先ず判例や裁判例を通して裁判所の考え方を知る必要があります。

複数の説が対立している場合には、裁判所が採用する多数説を見極めます。

この見極めは裁判体系等の専門書や裁判例を研究して、特定していきます。

裁判所で勝つためには、裁判所の考え方を知る、これが大原則です。


次に、学説を研究します。

学説として有名なのは、中山信弘先生。

中山先生の他にも、多くの学者がおられますが、中山先生は知財分野の権威であることは間違いありません。

中山先生の学説は、注解特許法等の書籍、論文等から学ぶことができます。


注意が必要なのは、

学説≠裁判所多数説ということです。

学説を知る理由は、先ず、裁判所の多数説で主張・立証できれば、当該多数説に基づき準備書面で本事例に展開します。

このとき、多数説に対立する学説があれば、法的妥当性等の観点から採用すべきでない点を指摘します。

また相手方から多数説に対立する学説に基づき反論があれば、それを論破するために学説の弱点を突くという具合です。


こうして特許権侵害訴訟の準備書面は分厚くなる傾向がありますが、裁判所が読み易くなるように、端的かつスマートに仕上げるのがコツだと言えます。

私は、この侵害訴訟事件に訴訟代理人として関与してから、

文言侵害、均等侵害、間接侵害の論点を数多く研究してきました。

これらは、小松弁護士の集大成の分厚い専門書においても程良くまとめられています。

均等論の要件だけでも、多くの説があるものです。

例えば、第一要件なら、構成要件説、解決原理同一説、技術思想説、作用効果説…などがあります。

解決原理同一説が多数説ですが、その説に基づき主張する場合には、構成要件説を採用するのは妥当でないことに論及する必要があります。

このようにして集大成ともいうべき準備書面が完成し、来週の弁論準備の期日に臨みたいと思います。

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