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2020年3月11日 (水)

プロパテント時代の到来か!


最近の知財高裁や地裁知財部の裁判例を検討していると、

知的財産権侵害を厳しく取り締まろうとする裁判所の姿勢が見て取れる。

まさにプロパテント時代の到来といえよう。

特許権にしても、著作権にしても、商標権にしても、然りである。


省みれば、私が弁理士試験の受験時代、平成10年代前半は、弁理士試験の論文のキーワードとして、明らかな無効理由につき権利濫用で非侵害、という言葉が登場していた。

その背景には、実際の特許権侵害訴訟において、原告の特許権に明らかな無効理由があると裁判所が独自に認定して、権利濫用として権利行使を認めないとするものがあり、当時、その権利濫用が五月雨式に多用乱発されていたのである。

これに対して、特許権者側や経済界等が、裁判所に対して不信感・失望感を抱き、猛抗議したことをきっかけとして、確か当時の塚原裁判長が全国行脚された経緯があると記憶しています。

そのことを機に、裁判所でも何でもかんでも権利濫用ということは発動されなくなり、実質審理に戻り、ようやくプロパテントでもなく、アンチパテントでもない、公正な判断がなされるようになった。

そして、近年は、どちらかというと、権利者に有利な心証をもって侵害を認定する判決が、東京地裁知財部だけではなく知財高裁においても下されるようになっている。

このことは、裁判所の心証形成において、文言解釈というテクニカルな部分ではなく、特許権侵害を厳しく取り締まろうとする動きがその背景にあると見ている。

現状の日本を考えると、資源の無い日本の財産といえば、資本の他に、知的財産権しかない。

その知的財産権を低く見積もれば、日本の未来に致命的な悪影響を及ぼす結果になることは、容易に想像できる。

そうは言いつつ、原告として特許権侵害訴訟を提起し、勝訴判決に至るまではかなりの苦労を要することに変わりがない。

現在、私が訴訟代理している事件で負けてしまえば、元も子もないが、

今後の課題としては、特許権侵害訴訟の主張・立証もさらに容易なものにする積極的な法改正が必要になる。

現在、この関連の法改正として、特許権者の負担軽減に資する改正がなされつつあるが、さらに抜本的な法改正が必要になることは言うまでもない。

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