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2020年5月25日 (月)

特許ライセンス契約の起案

お客様から、特許ライセンス契約の起案の依頼を受け、この度、先方と契約が成立致しました。

こちらが権利者という立場で締結した契約です。

ライセンス契約の内容については、標準的な書式がネットや書籍で出回っていますが、これだけでは不十分。

いかに有利な内容で取引関係を継続するか、商取引の慣行に合致する特殊条項を盛り込めるか、多くのことを依頼人からヒアリングしないと穴だらけの契約書になります。

その意味で、ライセンス契約書の内容は、契約当事者によって様々。

なかでもお客様の最も興味がある部分は、ライセンス料です。

このライセンス料は、契約相手の売上額に比例するような内容を盛り込む必要がありますが、これだけなら売上無しと言われれば、ライセンス料は入ってきません。このため、売上が立たない場合でも、固定フィーという性質のライセンス料の支払いを約定する必要があります。また、売上額については税理士や会計士の印鑑証明付きのものを証拠とすることを明記します。ライセンス料の支払いルールは、様々ありますが、事業やビジネスモデルに応じた最適なルールを複合的に盛り込んでおくことがミソです。

共同開発条項や、そのときに生じた知財の権利帰属の条項、権利取得の費用の負担条項などもすべて明確にしておく必要もあります。

ビジネスモデルの変更形式をすべて洗い出し、特許権の範囲と外れる事業内容についても、当事者で取り決めをしておくことはとても有効です。

あと、契約当事者の一方が破産や倒産する場合の事前対策も必要になります。例えば、特許権を共有している場合、一方が破産すると、破産した方の持ち分である共有特許権の処分権が破産管財人に移管されます。多くは、財産的な価値がありません。契約当事者の他方が、取得費用と同額の金銭で買い取るという形になり易いですが、破産管財人は少しでもお金にするという立場から、交渉しなければなりません。このため、そうならないように、ライセンス契約ではお互いの経営情報を共有し、経営会議のお題項目として、権利の名義変更を検討する習慣をつけておいた方が無難です。

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