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2020年9月 7日 (月)

出願と訴訟が混在したコンフリクトを考える

コンフリクトに関し、このような事例(架空の話)はどうでしょうか。


【前提条件】
例えば、弁理士Xが訴訟だけのお付き合いのA社から侵害訴訟を依頼され、B社に対して訴えを提起した。

B社からはA社に対して無効審判や審決取消訴訟が請求された。

最終的には、双方が和解に至り、訴訟が終了した。

この後、弁理士Xに対して相手方のB社から出願の依頼があり、これを受任することができるか。

上記訴訟が終了しており、A社の同一技術分野の出願を現在代理していなければ、B社の出願を受任することはコンフリクトに当たらないと解する(コンフリクトを技術分野で考える説)。


それでは、A社とB社の技術分野が相違する場合、過去に争った経緯があるとしても、A社とB社の出願代理を同時にする場合はコンフリクトになるか?

技術分野が相違すれば、コンフリクトが生じないとする通説があり、過去に争った経緯があるとしても、コンフリクトは成立しないであろう。

同様に、技術分野が相違すれば、A社の出願代理と、B社の訴訟代理(A社を相手方にする場合を除く)の兼任も可能であろう。

B社がC社に対して権利行使したい場合、B社から出願や訴訟の依頼があればどうなるか。

これもC社との代理関係が継続していない限り、コンフリクトには当たらない。


B社がA社に対して権利行使したい場合、B社から訴訟の依頼があればどうなるか。

これについては、弁理士XがA社の出願・訴訟の代理関係が継続していない限り、過去にその事実があったとしてもコンフリクトは生じない。

ちなみに超大手事務所がやっているように、

事務所内で代理人を変えれば、技術分野が競合するクライアントの代理をできるとか、そんなのもありました。

〇〇事務所所属のS弁理士は機械分野のQ重工の代理、同じく所属のT弁理士は機械分野のR重工の代理。 

これなんかも慣習的に行われていたのに。

コンフリクト問題を厳しく追及すれば、弁理士側も自分の利益を確保するために、仕事が多い企業ばかりを相手にする。

必然的に発注量が少ない依頼人は、希望する弁理士(その弁理士が優秀であればあるほど)に依頼できなくなり、仕方なく、他の弁理士に依頼する。

こっちの方が不利益が大きくなるのではないか。

出願が競合しても、それが直ちにコンフリクトとして重大な影響を及ぼさない。

そもそも出願をコンフリクトの対象として捉えるのは無理があるのではないかという議論もある。

コンフリクトは、あくまでも係争から出発していますから。


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