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2022年4月 5日 (火)

文字数が極端に少ない明細書でも特許査定になる、しかし権利行使は別問題、でもマーケティング目的なら問題なし

 

特許請求の範囲はたった一行。

 

明細書のどの欄も一行程度。

 

これで頑張って特許査定になったりする。

 

 

 

個人が弁理士を使わずに、自力で特許出願するケースが多いのであるが、先行特許文献がなければ、本当に特許になる。

 

なぜなら、拒絶理由に該当しなければ、特許法は特許査定になるという建前だから。

 

 

 

私が東京都知的財産総合センターに赴任していたとき、個人で明細書を作成して出願し、拒絶された相談者が来られた。

 

なんとか、審判で頑張り、ひっくり返したのを今でも覚えている。

 

 

交通標識か何かの発明だった記憶があるが、よくもまぁ、特許請求の範囲も明細書もあの記載量で特許査定になったものだ。

 

 

 

とはいえ、先行特許文献がなければ、特許査定の確率が格段に高まるのも事実。

 

 

 

それでは、この特許で特許権侵害として権利行使ができるかという点は、多くの論点が出てくるので一概にはいえない。

 

裁判所の一応の判断として、明細書の記載内容の充実ぶりはとても重視しているので、ストライクゾーンでなければ、侵害とは認められず、権利行使が厳しいと予想できる。均等侵害も厳しい。

 

 

 

ただし、特許権侵害訴訟の行使が目的ではなく、宣伝広告の目的なら、特許第〇〇号と表記できれば足りるため、その目的を達成することができるといえる。

 

よくあるでしょう。

 

「特許製法で実現した」とかいう下り・・・

 

 

宣伝広告の目的というニーズのみなら、何も弁理士に依頼して、高額なお金を使う必要なんてないのだ。

 

 

特許権の取得は、権利行使のハードルが高いという面で考えれば、不要の産物のような気もするが、マーケティング目的なら特許権を取得することは理に適っている。

 

 

 

依頼人はこの意図があるなら、弁理士にしっかりと伝えるべき。

 

何も伝えなければ、オーバースペックの明細書を作成されてしまい、大金を失うことになるのだから。

 

 

 

特許請求の範囲の文字数で特許査定の難易度を決めている弁理士もいるが、はっきり言ってバカなのか、特許法を知らないのかどちらかである。

 

もう一度言おう。

 

 

拒絶理由がなければ、特許査定になるんだよ。

 

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